統合医療としての遺伝子治療
私は、長いことアンチエイジング医療や統合医療について、
関心を持ち続けてきました。
統合医療について、またそのがん治療内容については、
よく勉強会にも足を運んでいました。
一昨年から昨年にかけて、都内の500床規模のがん病棟の患者さんの
メンタルな支援のために、週に1度病棟や外来で診療をしていました。
がんを患っている患者さんの様々な悩みや心理的な状態に接し、
改めてがん患者さんに対するこころのケアの必要性を痛感しました。
また、主治医や看護スタッフともチーム医療として、
精神科医、心療内科医の存在が必要であることもよく理解できました。
がんの患者さんに対する心理的なケアの必要性を強く感じたことと同時に、
一般の大規模病院の治療方法の限界についても、
改めてその現実を知らされました。
がん治療には、一般的に3大療法が主に大規模病院にて行われておりますが、
ご存じのとおりその限界についてもよく知られているところです。
その3大療法の限界を補完するものとして、統合医療があります。
しかし、私は統合医療におけるがんの遺伝子治療については、
全く知りませんでした。
それは、ここ3,4年くらい前から始まったまだ新しい領域でした。
まだごく一部の大学病院と、先進医療を積極的に取り入れている
クリニックが数十件あるくらいです。
そもそも「がん」は、細胞の核の中にある遺伝子が障害を受けて、
細胞が変質し、徐々に悪性化して発症するものです。
がんの遺伝子治療は、その本質的な部分からの理にかなった
アプローチであり、副作用がなく、進行がんも適応で、
今後幅が広く、非常に可能性の高いものであると考え、
資料の収集をはじめました。